2006年12月号 GooWorld
ヘコミ救急隊が『GooWorld 関東版 2006年12月号 Vol63』で紹介されました
ひとつのヘコミがトラブルのもとに!
もともとはバイクレースの参戦資金を捻出するためにデントリペアを始めたという石原さん。通常、出張する範囲は関東近郊だが、そのウデを頼り、なんと沖縄からの依頼があったことも。この日はカスタムされた愛車のシボレーC1500で登場。
クルマを手に入れたときの状態がきれいなほど、キズついてしまったときの落胆もまた大きいもの。しかしヘコミは、小さくても板金すると意外に費用がかかるため、そのまま我慢して乗っている人も多いのでは?そんなときに役に立つのが、パネルのヘコミを低コストで直すデントリペアだ。
デントリペアのメリットは、修理にパテや塗装を使わないこと。そのため、板金塗装に比べ作業時間が短くて済み、コストも安い。またオリジナルの塗装を保つことができるのもポイント。
塗装面にキズが入っていなければ、修理後の跡はまったくと言っていいほどわからない。つまり、クルマを手放すときの買取り査定にも影響がないのだ。ヘコミをつけたまま、イヤな気持ちで乗り続け、さらに手放すときにマイナスになるよりも、早めにデントリペアで直してしまうことは、精神的にも経済的にもメリット有りと考えられるだろう。
ヘコミが消える!?
今回、そのワザを披露してもらった「ヘコミ救急隊」の石原さんは、今から9年前にデントリペアの技術を取得したのち、ヘコミ救急隊を設立。現在では自らがデントリペアのスクールを開講して日本でデントリペアを普及させようと努力している人物だ。
労働災害における経験則のひとつに、ハインリッヒの「法則というものがあります。これは、ひとつの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背後には300の異常が存在するというもの。小さな異常が積み重なると必然的に重大な事故が起きてしまうのです。僕はクルマも同じだと考えています。小さなヘコミひとつによってオーナーの気持ちがクルマから離れ、洗車の回数も減ってメンテナンスもおろそかになる。ボロボロのクルマは、運転も乱暴なことが多い。逆に、キズひとつないクルマは無理な運転はしない。ですからデントリペアでヘコミを直すということはいろいろなメリットがあるだけでなく、最終的にはお客さまの安全にもつながると考えています。」
ボンネットのヘコミが消えた!
いちばん左の写真を見ると、ボディに写りこんだ蛍光灯の光に、影ができているのがわかるだろう。これがヘコミ。それが作業を開始してからわずか数分で、中央の写真の状態にまで回復。蛍光灯が反射した光の右側がわずかに乱れるくらいで、肉眼ではほとんどわからなくなってきた。ここで、石原さんはよりヘコミがわかりやすいように蛍光灯の位置を変更、慎重に仕上げにかかる。そしてわずか5分ほどで作業は完了。写真右のようにヘコミはまったく見えなくなってしまった!
ヘコミ1つでも出張してくれる
ショップにクルマをあずけることなく、自宅の駐車場などまで出張して作業してくれるのもデントリペアのメリットのひとつ。もちろん、ヘコミひとつからでも出張OK。料金については下記の表を参考にしてもらいたいが、まずは問い合わせして見積もりを取ってみることをオススメする。
キズの大きさ | ドア・フェンダー | ボンネット・トランク | アルミパネル |
---|---|---|---|
1円玉大 | 1万6000円 | 1万8000円 | 2万1000円 |
10円玉大 | 2万1000円 | 2万3000円 | 2万5000円 |
500円玉大 | メールや電話でお問合せ |
デントリペアに関する5つの質問
- 修理時間はどのくらいですか?
- 修理に必要な時間はヘコミの場所によって変わってくる。たとえば、今回のようにパーツを外すことなく工具が届く場所や、ドアなどは数十分で終わるものの、ルーフやリヤのフェンダーなど、どうしても内装などを外す必要があるケースでは、2時間ほどかかることもある。
- バンパーは修理できますか?
- 残念ながらデントリペアでバンパーのヘコミを直すことはできない。デントリペアができるのは、鉄やアルミといった金属部分で、ウレタン樹脂やFRPの修理は不可能。また、鉄部分でもピラーやドアの端部分といった工具が届かない部分についても同様だ。修理の可否についてはまずは相談を。
- 塗装にキズが入っているのですが?
- デントリペアでは塗装をしないため、塗装についたキズは直らないものの、パネルもヘコミを直すことは可能。そのあと、板金屋などで補修塗装を依頼すれば、ほとんどパテを使う必要はなくなる。ただしヘコミの形状や深さによっては、塗装のキズとともに若干のヘコミが残る場合もある。
- 修理後、日にちが経つと仕上がりが変わりますか?
- デントリペアでは、パテや塗装を使わないため、補修部分が経年変化することはほとんどない。ただし、ヘコミがあまりにも広かった場合、鉄板が伸びてしまっているおそれがある。こうしたケースではたとえば洗車などで補修部品に力が加わったときに、またパネルがへこむ可能性があるという。
- 上手な職人さんを見分けるには?
- 手作業で行われるものだけに、職人によってデントリペアの仕上がりには違いがある。そこでよい職人と出会うためのコツを石原さんが教えてくれた。「裏側にじゃまなものがないパネルのヘコミを、どれぐらいの時間で直せるか聞いてください。5~10分なら上手な職人といえるでしょう。